ピーターラビットのおはなし1/3 助動詞mayと命令文

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『THE TALE OF PETER RABBIT』

by BEATRIX POTTER

この絵を見たことがありますか?

ありますよ。

ピーターラビットですよね。

そうですね!

イギリスのビアトリクス・ポターという人が書いた物語です。

1893年に彼女の友人の息子へ描いていた絵手紙が元になっていると言われています。

100年以上前に書かれた物語なんですね

あらすじ

どんな物語か、ピーターのお母さんと子どもたちの会話を見てみましょう

”NOW, my dears,” said old Mrs.Rabbit one morning,  ‘you may go into the fields or down the lane, but don’t go into Mr.McGregor’s garden:

ある朝、ウサギの奥さんは言いました。「さあ、私の愛する子どもたち、動物が飼育されている柵の中か細い道を下っておいで、でもマグレガーさんのお庭へ行ってはいけませんよ」

your father had an accident there ; he was put in a pie by Mrs.McGregor.”

「あなたたちのお父さんは、そこで事故にあって、マグレガーさんの奥さんにパイにされてしまったんですからね」

お父さん、肉のパイにされてしまったの?!

怖いね

そうですね。

だから、お母さんは子ウサギたちにマグレガーさんの所へ行ってはいけないと伝えたんですよ。

”Mr.”:Misterの略語
Family nameの前につけて、男性であることを意味する。
”Mrs”:Mistressの略語
Family nameの前につけて、結婚している女性を意味する。
お母さんが子ウサギへ行くことを促した場所
Oxford learners dictionariesより
1.fields
⇒ an area of land in the country used for growing crops or keeping animals in, usually surrounding by a fence, etc
作物を育てたり、動物を飼育されている場所で、普通は柵で囲まれている

 

2.lane
⇒narrow road in the country
田舎の細い道

1.2をふまえると、ピーターの母は、子ウサギに動物たちが飼育されている敷地か細い道で遊んで来ることを促したと思われます。

問題①

ピーターの母のセリフ
”Now my dears, you may go into the fields or down the lane, but don't go into Mr.McGregor's garden."

“BUT Peter, who was very naughty, ran straight away to Mr. McCregor’s garden, and squeezed under the gate!”

「けれど、ピーターは、大変いたずらっ子であり、まっすぐとマグレガーさんの庭へ向かうと柵の下から無理やり潜りこみました!」 

Peter, who was very naughty, ran straight away to Mr.McGregor’s garden,
whoの前にカンマを付けた形を関係代名詞の非限定用法と言います。
カンマ(,)が有る場合もない場合も、Peterがどんなウサギであるかを説明しています。
この物語では、子ウサギが4匹(Flopsy, Mopsy, Cotton-tail, Peter)おり
“Peter”と書くと、どのウサギを指しているのかわかります。このようにすでに特定されたヒトや動物について、追加の情報を書くときは関係代名詞の前にカンマを付けます。
カンマが無い場合は、”Peter”という名前のウサギが何匹かいて、その中のいたずらっ子なPeterという意味となります。

Peterは、マグレガーさんの畑へ向かってしまうんだね。

Oxford learners dictionariesより
1.squeeze
⇒ to press something, especially with your fingers
「(特に指で)何がを押し出すこと」
歯磨き粉など、チューブの入れ物から、何かを押し出すときに使われます
ピーターは、誰かから押し出されたわけではありませんが、押し出されるようなイメージでぐいぐいと柵を抜けたことが想像されます。
 

この絵本で学べる事

助動詞may「~してよい」

ピーターのお母さんは、ピーターとその兄弟へこう言いました。

“you may go into the fields or down the lane,

「動物たちが飼育されている敷地か細い道へ行っておいで」

“may”は助動詞です。まず、助動詞の意味を簡単に確認しましょう。

基本的な助動詞と意味
①can: 可能(~することが出来る)、推量(~はあり得る)
②may: 許可(~してもよい)、推量(~かもしれない)
③must: 義務(~しなければならない)、推量(~にちがいない)
④should: 義務(~すべきだ)、推量(~のはずだ)
⑤will : 意志(~するつもりだ)、推量(~だろう)
助動詞は、話し手の気持ちや判断を表す 

“may”には、「~してもよい」という ”許可”の意味があるんだね!

そうですね!
そして、助動詞は、話し手の気持ちや判断を表します。ここでは、ピーターが、子ウサギに「動物が飼育されている場所」か「細い道」へ行ってもいいよと促してますが、何か決まり事があるわけではなく、ピーターの母がその場所であれば、安全であると考えたという意味となります。

英語では、自分の考えを話すときに、意味によってさまざまな単語を使うんだね。

命令文:否定「~してはいけません」

ピーターのお母さんは、野はらか森のみちへ行くことを促すと同時に、”don’t go into Mr. McGregor’s garden” 「マグレガーさんのお庭へ行ってはいけません」と言いました。主語がなく、動詞で始まる文を命令文と言います。

命令文は「~しなさい」と訳することができて

“Not”が付くと、「~してはいけない」という意味となるんだね

その通り! 

この母の忠告を聞かず、ピーターはマグレガーさんのお庭へ向かいます。どんな展開となるかドキドキしますね!